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今回は土台部分の作成をしていく記事になります。
前回の小屋作り記事で独立基礎の設置をしたので、 その上に束柱を立てて、大引き工法で土台を作っていこうと思います。土台用の木材としては、防腐処理済みの米栂(ベイツガ)を用意しました。
基準になる束柱を立てる!
まずは1本基準となる束柱を立てるところから始めました。束の長さは適当ですが、床の高さにも直結するので、高すぎず低すぎずな長さにしています。
土台の切断はジグソーで行いました。100mmまで切ることが出来るブレードを用意していたので、90mm角の土台は一度に切断することができます。
※この写真はブログ用のポーズ的なものです!電動工具は正しく使用しましょう♪
他の束柱は、1本目の高さを基準に切り出すという方法にしました。
束柱は束石の羽子板(金具の部分)にコーススレッド(以下ビス)4本とコーチボルトと呼ばれる大きなビスで固定します。
基本的にはビスのみでいいとのことですが、基礎パッキンを入れてビスが2本しか打てないような場合にはコーチボルトもつけると良いかと思います。
赤いのはポストレベルという柱などの垂直をみる道具ですが、この場面では正直あまり役に立っていません。フェンスやパーゴラの柱などを立てる際には活躍しそうです。
とりあえず基準木として固定しておきたかったため、底の部分だけ塗装しました。コーチボルトはこの段階では購入していなかったので、後でまとめて打ち込むことにします。小さい下穴で無理に打ち込んだら、束柱にひびが入ってしまったので、外周の一部のみ打ち込みました!
他の束柱を準備する
中央に立てた束柱の高さを基準にして、残りも切っていきます。
高さを揃えるために遣り方作りで使用した「簡易水盛管」を復活させました(バケツが見る影もないですね)。基準木に合わせた水位が他の束柱の長さになるので、水位の高さに印を付けて切り出しました。
水位に合わせた位置より少しだけ長めに切るようにしたので、実際の長さまで削っていきます。グラインダーで大まかに削った後に、
ランダムアクションサンダーを使用して表面を均すようにしました。ちゃんと均したほうが大引きの接地面積が増えて安定するので、やって損はないと思います。
当たり前ですが、水位の線に合わせることができれば水平になります。ただすべての束柱でこれをやるのが至難の業でした…。
束柱の塗装
場所によっては雨がかからないものもありますが、外気や虫対策で塗装をしておきます。
この木材は防腐処理済みですので、断面や見た目の問題に対しての塗装になります。そこまで目立つ箇所でもないので、それなりです。
塗装にはハケとエッジャーなるものを使用しました。コテバケを使おうと思っていたのですが、売り切れていたので、コテバケに似ているエッジャーというものを選んでいます。
エッジャーは見切り材の塗装に使うもののようですが、束柱の側面を塗装するにはちょうど良かったです。断面や節などは塗りにくかったため、ハケと使い分けた次第です。
束柱を基礎に固定していく
塗装が乾いたら、基礎石に束柱をビス止めしていきます。
その際、どこから固定していくのがいいか分からなかったので、コーナーからやってみることにしました。すべての束柱の位置を微調整するために、大引きを乗せています。
少し左右にズレてしまっていますが、おおよそいい感じの位置取りができました。ちなみに、大引き材自体に結構な反りがあり、水平が出ていないと悩んでしまうことが多々ありました…。
反対側の束柱も同様の手順で揃えていき、
残りをすべて固定していったら、
ある程度きれいに揃えることができました!とは言っても、基礎の向きをランダムに配置してしまったのでどうしてもズレてしまうところはありましたが…
個人的にはこの段階で遣り方が不要になったので解体しました。右上の方に残骸が写っていますが、杭はもとより貫板(1×4材)も再利用できると思うので保管しておきます。
根がらみを束柱に取り付ける
このままだと基礎や束柱がそれぞれ独立していて不安定なので、それらを連結するために根がらみというものを取り付けていきます。
根がらみには12ftの2×4材を使用しました。ホームセンターの在庫の関係で外側の2本だけ防腐処理したものになっています。
ムラが多く、垂れてるところもありますが、ほぼ見えないところなので大丈夫でしょう!
1人だとこういったものの取り付けにはクランプが大活躍します。取り付ける高さはあまり考えていませんが、一応水平を出して同じ高さで取り付けました。
とりあえず束柱1か所につきビス4本で固定しています。ビスを打つ場所は2×4定規(画像の右上)の穴を使用したので、だいたい同じ場所に打てたと思います。
すべて取り付けるとこんな感じです。束柱だけだと羽子板ごとグラグラ動いていましたが、これでかなりガッチリしたと思います。
土台と大引き
根がらみを取り付け、土台と大引きを乗せる準備ができたので早速作業していきます。
この先はどういった手順で作業していいのかよく分からなかったので、とりあえずで土台の木材を乗せてみました。画像でも分かると思いますが、反りとねじれがあり手強かったです…
手始めに小屋右側の土台を固定することにしました。コーナー部は相欠きにする予定なので、カット予定位置に線引をしています(マジックで書いた数字は関係ないです)。
相欠き継ぎができるようにカットしてみました。ジグソーで切ったので少し斜めになってしまいましたが、グラインダーで削ればセーフですね!
土台が反りなどで浮いてしまうので、この段階で固定をしてしまいます。屋外で使用するものではないと思いますが、無いよりはいいかと思って付けています(ビスはステンレスです)。ものはカネシンのハイパーコーナーというかど金物です。
後で塗れなくなるところは先に塗装しています。上のビス止めしていない箇所は後にロングビットを使用して締めました。
左側の土台も同様に処理し、手前の土台を乗せていきます。手前の土台も相欠き済みで、継ぐ部分をグラインダーで処理している写真になります。
手前の土台を乗せる準備ができたので、大引き用の溝をジグソーで掘ります。ほんとはノミでやろうと思っていたのですが、友人ができそうというのでお願いしました。
いい感じで大引きが収まったと思います。やったね!
例によって大引きが浮いてしまうため、金物で固定しておきました。固定したあとに奥側の土台をはめ込むという方法をとっています。
奥の土台をはめ込んで、ひとまず土台と大引きの設置が完了しました!あとは塗装と残りの金物を付けていきます。
仕上げ
とりあえず仕上げとして、長らく放置していたコーチボルトを打ち込んでみます。と言っても上で書いたように外周部の一部だけですが…
ドリルで下穴を開けていきます。最初から9mmくらいのドリルで開けておけばよかったです。
M12の75mmというサイズのコーチボルトを21番のソケットで打ち込みました。
打ち込んだところはこんな感じです。ボルトが付いてたほうが収まりがいいですが、ビスのみでも大丈夫だそうです(頭だけ付けたい…)。
5mmのドリルで開けたのが運の尽きで、割れてしまった束柱です。木の繊維の向きとかも関係あったように思います。
Twitterで親切な方々に補修法を教わったので、早速試してみました。ボルトを抜いた後に割れた箇所に接着剤を塗り、クランプで固定しているところです。
ビスで補強して、最後にボルトの穴をエポキシパテで塞いで補修完了とします!
後は割と適当な感じで金物を取り付けておきました。4コーナー以外の角にはスマートコーナーというかど金物を、ズレがない束柱数本にエーステンプレートという金物をつけています。
ステンレスのビスも高いので付属のビスを使用した箇所もあります。メッキなので多少は大丈夫だとは思いますが、もしものときは取り替えで…。
土台作りのまとめ
そんなこんなで土台が出来上がりました!
やっとのことで始まった木工でしたが、基礎などと同じくらい大変で時間も掛かったように思います。この段階でこれだと床や壁はどうなるでしょうか…
とりあえず土台作りをまとめると、
- 基準となる束柱を1本立てる
- その高さをもとに他の束柱も切り出す
- グラインダーやサンダーで整えたら、塗装をする
- 土台の木材を使って位置を揃えつつ、束柱を基礎に固定する
- 根がらみを取り付ける
- 左右の土台を相欠きできるように加工して、金物で束柱に固定する
- 手前の土台に大引き用の溝を掘って大引きをはめる
- 大引きを固定した後に奥側の土台もはめる
- 塗装をした後に金物やコーチボルトを取り付け土台の完成!
…やっぱり工程が多いですね。もう少し小規模な小屋でもこの作業は大変なように思います。断熱材が届くまで待機しつつ、次の床作りに備えたいと思います!
ではかなり長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。次回の床編もよろしくお願い致します!